釣ってきた太刀魚(タチウオ)を調理しての料理。
1日目は炙り刺身としましたが、2日目の今回は残った切り身を別の料理に。
淡白な味のタチウオは、色々な料理に合う魚。
焼き魚・ソテー・天ぷら等々何にするか悩んだのですが、今回は初挑戦のカルチジョリムとすることに。
カルチジョリムは、カルチ(タチウオ)と大根を辛く煮た韓国料理。”太刀魚のピリ辛煮込み“といったところでしょうか。
タチウオは韓国最南端のチェジュ島の名物として知られているようで、カルチジョリムはご飯によく合うおかずとして現地でも好んで食べられているようです。
タチウオはカルチジョリムの具材として使うだけではなく、アラから良い出汁がとれるというので、アラをよく煮込んで出し汁を用意。
その出し汁をカルチジョリムのスープとして作ってみたのですが、これが旨辛で白飯がどんどん進む飯泥棒。
さらに、このカルチジョリムを白飯にのせ、薬味を散らしてカルチジョリム丼に。
白飯が止まらないおかずのカルチジョリムを丼にしたのだから、言わずもがな掻っ込み必至の旨さ。
タチウオの旨味たっぷりのタチウオ出汁の中華スープもつけて、大満足の釣り飯。
タチウオ、ポテンシャル高し。おいしい魚ですね。
横浜みなとみらいで釣ってきた太刀魚(タチウオ)でカルチジョリム!
都会、横浜みなとみらいで釣ってきたタチウオ。
友人と現地で待ち合わせ、仕事帰りにサクッと済ませた釣りでした。
長さ90cm、指4本ほどの体高のタチウオ。
ドラゴンと呼ばれるサイズには至りませんが、タチウオを釣るのは初めてだったので嬉しい限り。
初めて釣ったタチウオは半身を炙り刺身にして食べたのですが、身は淡白で上品な味。
脂に甘い旨味があっておいしかったので、残りの半身をどうやって食べるか楽しみで色々とタチウオの調理方法を考えてしまいました。
そんな料理の中で気になったのが、前述の韓国料理カルチジョリム。
調べて写真を見ていると、カルチジョリムの定食には白飯がどっさり。
韓国ではご飯泥棒という異名がついている程、ご飯によく合うおかずです。楽しみ!
タチウオのアラで出汁をとる!半分を中華スープに
前日にタチウオを捌いた際に出たアラ。
タチウオは出汁がよく出る魚ということなので、アラの使い方も悩んでいたのですが、ひとまず出汁をとることに。
タチウオのアラが入っている鍋に水と酒を注ぎ、火にかけます。
火にかけてしばらくすると、出汁がでてきているのか良い出汁の香りがします。
アクを取り除きながら火にかけていると、淡い色合いで澄んだ出し汁に。
脂が浮かんできていて、一口啜ってみると旨味がよく出ています!
タチウオは骨が鋭いので、出汁がとれたらしっかりと濾します。
タチウオ出汁のラーメンもあるそうなのでラーメンも考えたのですが、今回は半分をカルチジョリムに、残った半分を濃い味のカルチジョリムに合う料理として中華スープとすることに。
中華スープは、具はシンプルに刻みネギと卵白。
中華スープの素をいれますが少しだけ。タチウオの出汁の旨味を楽しみます。
韓国の家庭料理カルチジョリム「太刀魚のピリ辛煮込み」レシピ
カルチジョリムはカルチ(タチウオ)と大根を辛く煮た韓国の家庭料理。
具材は少なく、タチウオと大根がメインとなります。
まずは切った大根を鍋の底に敷きます。
大根は下茹で済みのもの。面倒だったので今回は電子レンジで下茹でしました。
この大根はタチウオの身が崩れないようにするための土台の役目があるようですが、タチウオの旨味なんかを吸ってとても美味しくなりますので必須の具材です。
スープをたっぷり吸った大根が旨いのなんのって。
ここで主役の登場。
前日に3枚下ろしにしておいたタチウオです。
タチウオの切り身は、中に味が染み込みやすいように皮面に切り目を入れておきます。
鍋の中に敷き詰めた大根の上に、タチウオの切り身をおきます。
鍋の味を決めるのはヤンニョムと呼ばれる薬味タレ。
コチュジャンがメインとして店によって特製のものを使っているようですが、今回は下記を混ぜ合わせて作りました。
- コチュジャン
- しょうゆ
- 砂糖
- 酒
- 粉唐辛子
- 白ゴマ
- ラー油
- ネギのみじん切り
- すりおろしニンニク
- すりおろしショウガ
ヤンニョムを全体に満遍なく塗っていきます。
ヤンニョムを塗ったところに、前もってタチウオのアラでとっておいた出し汁を注ぎ込みます。
10分ほどしっかりと火にかけて煮ます。
煮込んでいると、ヤンニョムが溶け込み始めて良い香りが湯気と共に立ち昇ってきます。
最後に、白ネギを追加して5分ほど追加で煮ます。
ネギがしんなりしてきたら完成!
さて、今回はただカルチジョリムを食べるだけでは無く、ちょっとだけ趣向を凝らしてみようかと考えまして……。
いくつか薬味を用意しておきます。
タチウオのカルチジョリムが旨すぎ!まさに飯泥棒
完成しました、タチウオを具材とした韓国料理カルチジョリムとタチウオ出汁の中華スープ。
こちらが今回のメイン、カルチジョリム。
ちょいとスープは味見しましたが、なかなかの辛さ。
我が家は夫婦揃って辛い食べ物が好きなので、むしろ嬉しいところ。
まずは取り分けて食べてみます。
柔らかいタチウオの身ですが、大根のおかげで身崩れはしていません。大根はしっかりと煮れていて染みている様子。
まずはタチウオから。
タチウオのやわらかい身は脂がのっていて口の中でホロっと崩れます。淡白なタチウオの身はどんな料理にも合いますね。おいしい!
旨さ抜群、さらに辛さがアクセントになって後を引くので、カルチジョリム→白飯→カルチジョリム……のループから抜けられなくなります。
続いてしっかりと染みた大根。
これがなんとも旨い。タチウオやスープから旨味が染み込んでいて、これだけでも白飯がいくらでもいけちゃいそうです。
タチウオのカルチジョリム丼!丼になったらより病み付きに!!
そのまま食べていても白飯がいくらでもいける、まさに「飯泥棒」なわけですが、そんなおかずを白飯にのせて丼にしちゃおうって趣向です。
薬味で味変。用意した薬味は刻み海苔・白ゴマ・刻みネギ・大葉・卵黄です。
まず、白飯の上に刻み海苔を敷き、その上にタチウオや大根などカルチジョリムを盛り付けます。
全体的にカルチジョリムのスープを垂らしかけ、その上に大葉を敷き卵黄をセット。刻みネギとゴマをふりかけて完成です。
予想していた通りではありますが、このタチウオのカルチジョリム丼、旨すぎ。
コチュジャンメインの旨辛スープが染み込んだ飯は旨さ抜群!
薬味の爽やかさが口に広がることで味に変化が出て、1口1口が楽しくってもう。
箸からスプーンに持ち替えて掻っ込みますが、もう匙が止まりません。
卵黄を絡めて食べれば、辛さがマイルドになりこれまた堪らぬ旨さ。
1口食べるたびに「旨ぁ…」と息が漏れるほど。
ひたすらがっつき続けました。
上品でコクのある出汁……タチウオ出汁の中華スープ
タチウオから出る出汁は旨味が強く、最初は潮汁にしようかと思いました。
が、カルチジョリムが味が濃く辛さもあるので、若干味が強めの中華スープに。
具はシンプルに刻みネギと卵白。
塩気はできるだけ抑えて、タチウオの出汁の旨味を楽しみます。
最初にタチウオ出汁の中華スープを啜ったのは妻。
「すっごい出汁が効いてる!」との第一声。よし、どうやらお気に召したようだ(笑)
僕も飲んでみると……うむうむ、これは本当によく出汁が効いておる。
上品でコクのある出汁と言ったら良いのでしょうかね。
甘辛い強めの味のカルチジョリムの相棒としてぴったり。
卵黄を薬味にしたことで余った卵白を具にしたのも正解。合うし、タチウオの出汁を邪魔しすぎない。
初めて作った韓国料理「カルチジョリム」。
飯泥棒との噂通りの白飯に合うおかず。丼にすれば匙が止まらぬ旨さでございました。
タチウオ料理の幅広さを感じますね……。嗚呼、また釣って食べたい(笑)
タチウオ、ポテンシャル高し。
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