東海汽船の大型客船「さるびあ丸」。
伊豆諸島の島々に向かう交通手段はいくつかありますが、時間はかかるものの格安なのが大型客船です。
釣りにキャンプにサーフィンや海水浴、観光などで人気の伊豆諸島。
これまで、僕も新島や神津島で釣りキャンプをするために、さるびあ丸を利用して遠征してきました。
さるびあ丸には船室・席にグレードがありますが、僕が利用してきたのは一番下のランクの2等。
時期や割引の有無でも変わりますが、5千円〜6千円ほどで竹芝から新島や神津島まで行くことができます。
ここでは、2等席和室と2等椅子席を利用してみた感想を交えつつ、船内の設備などについて綴ります。
時間がかかるため寝れないと厳しい面もありますが、十数時間かかる大型客船での船旅も楽しいものですよ。
また、何度か利用して学んだコツなんかもいくつか。
伊豆諸島への釣り旅!移動手段は大型客船が格安
僕がこれまで大型客船「さるびあ丸」を利用したのは、新島や神津島で釣りキャンプをするため。
離島という日常から離れた場所で好きなことに打ち込める時間は実に楽しく、定期的に訪れたくなるのです。
島に行くことを考え始めた時に、まず決めなくてはならないのが島への交通手段。
都内の電車なんかと違い日に一度しか行き来していなかったりするので、旅程を決めるにも交通手段の離発着時間が重要になります。
飛行機か船か 東京から神津島への交通手段
どの島かにもよりますが、伊豆諸島へ向かう場合、行き方は飛行機か船の2通りになります。
新島や神津島の場合は、飛行機で行くことも可能。飛行時間45分ほどと時間はかなり短縮できるのが、それなりに高価。1万数千円ほどのようです。
離発着は調布飛行場となります。
飛行機よりも時間はかかるものの、費用が抑えられるのが船。
船でもジェット船か大型客船のどちらかの選択肢で費用と時間が変わります。
ジェット船の場合は東京~神津島で移動時間は3時間30分ほどで¥9,000。
大型客船の場合は行きは12時間、帰りは約9時間と移動時間が長いのですが、¥5,840と割安になります。
ただし、¥5,840で済ませられるのは2等席。1等席などは高くなります。
※時期によっても変動
費用を抑えるか、移動時間を短縮するかで選択が変わりそうですね。
僕は費用を抑えて、大型客船の2等席を毎度利用しています。
また、ジェット船の場合、荷物が多いと追加料金がかかりますが、大型客船はかかりません。
キャンプ道具なんか多めに持ち込む場合は大型客船が良さそうです。
荷物は出発前に島に送っておくのが絶対オススメ!
大型客船を利用する場合にでも、荷物が多いと大変なので前もって送っておくことをオススメします。
初めて神津島に行った時は30kg近いキャンプ道具なんかを持ち込んだのですが、行き帰りの電車含め本当に苦労しました。
その反省をいかし、次の遠征からはキャンプ道具などの荷物はダンボールに詰めて島に送っておき、現地で受け取っています。
送り方などは島によって変わると思いますので、問い合わせて確認するのが吉です。
東京からであれば、伊豆諸島も東京のため安く送れるんです。
新島へは20kg強の荷物が2千円強で送れましたよ。
船の割引は絶対利用した方がいい!
写真は通常料金のチケット。
利用日の14日前までに購入すれば早期購入割引、インターネットで予約をすればインターネット割引が適用されます。通常期なら20%割引、繁忙期なら15%割引、利用しない手はありません。
注意点としては、インターネット予約は72時間前まででないとできないので予約はお早めに。
団体割引などもあるので、詳しくは下記より。
http://www.tokaikisen.co.jp/time_price/discount/
大型客船さるびあ丸で伊豆諸島へ!
神津島へ向かう船に乗る際、東京の場合竹芝から出発することとなります。
船乗り場はゆりかもめ竹芝駅の目の前。
さるびあ丸に乗っての船旅。
全長120m、旅客定員816名の大型客船です。
行きの出発は22時、新島であれば8時半頃着、神津島着は10時という十数時間の長旅です。
飛行機なら海外行けちゃいますね。
帰りは2〜3時間ほど航行時間が短くなり、竹芝には19〜20時頃に到着します。
東京竹芝を出航した船は、大島→利島→新島→式根島→神津島と経由していきます。
日によって横浜を経由するものとそうでないものがあり、かかる時間が前後します。東海汽船のウェブサイトに詳しい情報が載っていますよ。
2等席の和室と椅子席
さるびあ丸の2等席には、和室と椅子席があります。
最初は和室を利用したのですが、その後は椅子席を僕は利用しています。
和室はこのようなスタイル。
チケット発券時に席番号が割り当てられます。
足を伸ばして寝ることができるのですが、寝返りをうつのは難しい狭さです。
23時半に消灯になって暗くなります。と言っても、ところどころ通路の電気がついているので、近くの人は結構眩しいかと。
また、消灯後も酔っ払いが喋り続けたりする場合もあります。
隣の人によってはいびき問題もありますしね。
その場合、夜間もレストランが解放されていたりするので、移動して仮眠をとるのも手かと思います。
寒くなければ、フロアにあるベンチもありですね。
明るいと寝れない方はアイマスク、うるさいのが苦手な方は耳栓など、それぞれ対策はしておいたほうがいいです。
僕はどちらも苦手なので、耳栓+サングラスで対策しています。寝れないことがほとんどですが(笑)
一方、椅子席はこのような感じ。
飛行機のように進行方向に向かって椅子が並んでいます。
LCCなんかよりも席間がだいぶ広く、リクライニングにもなるようになっていて比較的居心地が良く感じます。
和室の雑魚寝スタイルよりもプライベート空間が若干保てますし、直に寝るよりも船の揺れが伝わってこないので、僕は椅子席をおすすめします。価格も同じですしね。
それと、和室のほうが基本混んでいます。
椅子席は人気が無い分、空きがあることが多いんですよね。
大型客船さるびあ丸の設備
さるびあ丸は、設備も思っていたより充実していました。
トイレはもちろんのこと、シャワーも10分200円と有料ながら使えます。
また、自動販売機が多くあり、ソフトドリンクに加えビールなどの酒類も購入できます。
種類もなかなかに豊富。
しかも割合良心的な値段設定なのが嬉しいですね。
明るい時間であれば綺麗な海が眺められますし、旅情を感じやすい船旅ですので、ビール自販機には毎度お世話になります。
デッキで飲む缶ビール、最高ですよ。
カップヌードルなどの軽食も自動販売機で買えます。
もちろんお湯も注げるので、カップヌードルを買ってデッキで海を眺めながら啜るのもまた楽しかったりします。
生活雑貨も自動販売機で購入できます。
グループの場合はトランプもいいかも。
和室や椅子席にはコンセントがいくつかあります。
ただし、数が少ないので、知っている人がすぐに利用を始めるのでなかなか使えません。
僕らは寝袋があったので不要でしたが、寝る際に必要な毛布は100円で貸し出しとなっていました。
船内にはレストランもあります。
朝昼夜1日3回のオープンとなっており、海を眺めながら食事ができますよ。
メニューはオムライスにピラフ、カレーなどなど。
食事のほか酒類もありますが、酒は若干割高なので自動販売機で購入したほうがよいかもしれません。
きつねうどんやカレーうどん半ライス付を食べましたが、どちらも麺にコシがあっておいしかったです。
レストランのおすすめメニューはエビフライカレーとのことで、先輩が食べていたものを一口もらいましたが、エビが大きくプリプリでおすすめするだけあり大変おいしかったです。
喫煙所も船内にあります。
また、デッキにも灰皿は用意されています。
夜間は安全対策のため扉が閉じられてしまいますが、明るいうちは海が眺められるのでおすすめです。
大きな荷物は、各階の階段前に荷物置き場が用意されているので利用しましょう。
また、乗船する際の階と下船する際の階は変わります。乗船する際に、スタッフの方に目的地を伝え降りる階を確認し、その階に荷物を置いておくと降りる際に慌てないで済みますよ。
まとめ
時間より安さを!ということで飛行機やジェット船ではなく大型客船を利用していますが、なかなか寝れないことを除いては快適に過ごせています。
時間はかかりますが、デッキから海をのんびりと眺める時間は贅沢そのもの。
大型客船での船旅、自分なりの過ごし方を見つければ楽しめるのではないでしょうか。
また、大型ということもあり、揺れは少ないです。
が、天候によってはそれなりに揺れるので、乗り物酔いをする人は飲んでおいたほうが良いですよ。
–追記
東海汽船が、2017年1月中にさるびあ丸に無料Wi-Fiを設置すると発表しました。
特等・特1等・1等の船室、レストラン・案内所周辺で利用可能と、2等客室内では利用できないようですが、それでも便利になりますね。
ジェット船などでも2月中までに無料Wi-Fiが利用可能になるようです。
記事のさるびあ丸は二代目ですが、2020年6月で1992年から続いた28年間の歴史に終止符を撃ち引退するとのこと。
その後は三代目さるびあ丸が就航するそうですが、椅子席全席にUSBポートが付属されるなど大幅にリニューアルされるそうですよ。
船旅の模様は動画でもご覧ください!