沖縄旅2日目の夜。
日中にレンタカーで沖縄南部を巡った妻と僕は体力を使い果たしてしまい、空腹でありながらも、夕食は簡単に済ませてしまいたい気分でした。
できればこう、立ち食い蕎麦かなんかをズズッと。
しかしながら、沖縄で蕎麦というと沖縄そばが主流。立ち食いそば屋はそうそう無いかな、と思いつつ歩いていると、そのときの気分にぴったりの佇まいをしたお店にばったりと出会いました。
その店が「さぬき屋」。
店の中に入るとカウンター席しかない狭い店で、壁も天井もなぜか名刺でいっぱい。どうやら面白い店に出会ってしまったようです。
ゆいレール美栄橋駅近く 天井も壁も名刺だらけの関東風蕎麦屋
首里城を訪れたあと、僕らはレンタカーを返し、国際通り近くに歩いてきました。
国際通りとゆいレール美栄橋駅を結ぶ沖映通り。その通り沿いにお店はありました。
『さぬき屋』です。なんとも言えぬ味のある佇まい。蕎麦屋でなくとも寄ってしまうであろうその魅力に足が完全に止まりました。こりゃいい。
住所は沖縄県那覇市牧志1-4-36。「早くて安くておいしいそばとうどん」と書かれた看板が目印ですね。ちなみに店名はどこにも書かれていません。店名は後から調べてわかりました。創業40年以上の老舗らしい雰囲気。
店内はカウンター席7〜8ほど。大きな荷物を持っていると席の後ろを通り抜けるのが難しい狭さ。
年配の女性が二人厨房にいます。
僕ら以外の 客は海外客の方々。敷居が低くて入りやすいのか、ガイドブックに載っているのかわかりませんが、しきりに「人気の料理を出して欲しい」と注文しておりました。月見そばって答えてたかな。
さてさて、このお店が面白いのは何と言っても名刺だらけの内装。
壁にも天井にも所狭しと名刺が貼られています。昔、ゴールデン街かどこかの店で見たことがあるような光景。うろ覚えですが。
ちなみに、カウンターの一番奥の席は座らないように言われたのですが、途中奥の席の下から厨房にいたはずの女性が現れて驚きました。厨房への出入り口になっているようですね。
メニューは関東で見る立ち食い蕎麦屋と変わらないですね。
- カレーうどん
- カレーライス
- いなり寿司
を注文します。蕎麦蕎麦言っておきながら、完全にブレておりますが。
カレーうどん・カレーライスといなり寿司
ほとんど待つことなく料理が手元にきました。
こちらはカレーうどん。
つゆは典型的な関東のかつお出汁の醤油ベース。麺は柔らかめの茹で麺ですね。
甘めのカレーと出汁の相性がいい。すごく良い「普通」なうどん。
こちらはカレーライス。
同じく甘めのカレーですね。蕎麦屋のカレーといった感じで、本格的ではないのがたまらない。
スープもついてきます。刻みネギと揚げ玉が具として入っている、蕎麦のつゆといったところ。
いなり寿司も甘めかな、と思いきや、酢が割と効いていて好みでした。
内装や店の雰囲気を楽しみながらも、あっという間にたいらげました。こういうのはサッといただくのがいい。
まとめ
沖縄らしい料理ではないですが、店の雰囲気がなんとも良く、訪れて良かったと思えるお店でした。
貼られた大量の名刺、どこにも書かれていない店名、床近くに設置された小さな厨房への出入り口。謎が多いのも、このお店の魅力ですね。
さぬき屋
■住所
沖縄県那覇市牧志1-4-36
■TEL
098-868-9667
■営業時間
10:30~翌6:00
■定休日
無休
コメント
こんにちわ。
そういうなんでもないような店に入っていかれるのが、とってもいいです。
旅の一部始終はすべてほどよく味つけされますね。
自分のことで申しわけないですが、40数年前、新婚旅行(いちおう行ったのですよ)の大衆食堂で食べたイヌ皿のような器のうすかった味のカレーライスも忘れられないです。
id:kame710 さん
こんにちは。
その土地のものをいただくのは旅にとって大事なものですが、その場所場所でユニークな佇まいで営業されているお店にはやはり興味が湧いてしまいます。
味の良し悪しよりも、食べたときの状況に紐付いて記憶は残りますよね。
素敵なお話、ありがとうございます!