新潟県津南町。
冬になれば必ずテレビのニュースでも放映される、日本でも有数の豪雪地として知られています。
そんな雪も段々とおさまってくる3月、津南町では冬の一大イベントとして「つなん雪まつり」がおこなわれます。
スノーボードのストレートジャンプ大会「SNOW WAVE」やバンド・DJによるライブのほか、夜空へ2000個以上のランタンを打ち上げる「スカイランタン」など見所が満載の雪まつり。
昨年も行きたいと思いつつも訪れられなかったこの祭りに、今年こそはとスカイランタンをメインの目的として参加してきました。
無数のランタンが夜空へと舞っていく光景はなんとも幻想的。
きっと今後も忘れることのない、素敵な時間を過ごすことができました。
新潟県津南町でおこなわれた「第41回つなん雪まつり2017」
新潟県中魚沼郡津南町は、実は妻の故郷。
冬には雪に閉ざされてしまい訪れるのは難しいですが、名水の郷としてもよく知られる、自然が豊富な美しい町です。
これまでも何度か訪ねているのですが、訪れたのはいずれも春から秋にかけての季節。
日本でも有数の豪雪地ということもあって簡単には町には入れないので、冬に訪れるのは今回が初めてになります。
つなん雪まつりの会場「ニューグリーンピア津南」へ
「つなん雪まつり2017」が開催されたのは、ニューグリーンピア津南。
津南町からはニューグリーンピア津南へのアクセスは祭りに合わせて用意されたシャトルバス。
津南町へは車でのアクセスのほか、越後湯沢駅からバスなどで向かう形となります。
山にあるニューグリーンピア津南へ向かう車の中から。
3月中旬ということで雪も落ち着いてくるとはいえ、道の隅には背よりも高い雪が積もっています。
この日は暖かかったので、東京ではバスの待ち時間に芝生で寝転がって待っていたりしたのですが、数時間後にはこの雪です。
別世界に入り込んだような気持ちでしたw
こちらが会場のニューグリーンピア津南。
ニューグリーンピア津南は、大自然に抱かれた100万坪以上の広大な敷地に佇む宿泊地。
山にあるということもあって、町とはまた雪の量も違います。
僕はここに訪れるのは2度目。前回は2010年におこなわれたTAICOCLUB campsで訪れました。
その時は秋だったのでまだ雪はなく、濃い緑に囲まれていて心地が良かったのを覚えています。
それとはまったく違う一面の雪景色。
アクセスが若干不便なのにも関わらず、たくさんの人が訪れていました。
スノーボード用の特設特大ストレートジャンプ台
僕は夜から訪れたため見れませんでしたが、つなん雪まつりでは朝からイベントが行われています。
その中でもメインイベントとなっているのが、「SNOW WAVE」というスノーボードのストレートジャンプ大会。
会場に着くとすぐに目に入ってくるのがこのジャンプ台。
このジャンプ台を使って競技がおこなわれます。
このジャンプ台は、雪まつりに合わせた特設のものだそうです。
祭りにかける意気込みが感じられますよね。
会場内には主に食事を提供するブースも多く並びます。
雪の中で当然寒いので、酒や温かい食べ物で身体を温めるのがおすすめ。
雪+キャンドルの組み合わせはずっと眺めていたいくらい美しい
会場は大自然の中。
電気がなければ当然真っ暗になります。
会場内では施設の灯りで明るくなっていますが、その他にも雪で灯篭などが作られ、その中にキャンドルが立てられていたりもしました。
キャンドルの優しい灯りと真っ白な雪の組み合わせはずっと眺めてしまうほど美しいもの。
温かな灯りに、寒さも忘れて見入ってしまいます。
雰囲気がいいので灯りの中を歩いているだけでも楽しめます。
ただし、地面は当然ながら凍っています。見とれていて転んでいる方も見ましたので訪れた際にはご注意を!
雪の中でも音楽ライブイベントで踊れる!
つなん雪まつりでは、なんとバンドやDJによるライブイベントも楽しめちゃいます。
ジャンプ台横にはステージが用意されているので、寒い中ですが音楽で踊るなんてこともできるのです。
Dachamboのライブより。Dachambo、すごく良かった!
雪の中でライブを観るのが初めてだったのですが、踊ろうとすると雪でツルツル滑ったり、音の響き方が雪の中ならではだったりと、新鮮で楽しい感覚が味わえました。
ライブペインティングもやっていましたよ。
楽器を持つ手や筆を持つ手が寒くないかな?と心配になりましたが、そんな環境だからこその別世界感が刺激的でした。
やはり圧巻なのは夜空に舞う幻想的なスカイランタン
会場内を巡ったり音楽イベントを楽しんでいると、今回の目的であるスカイランタン打ち上げ時間が近づいてきました。
ランタンの打ち上げは2回に分かれており、1回目は一般・ツアーの方。
僕らも打ち上げ用にランタンが1つ手元にありましたが、2回目の打ち上げのグループ。1回目は少し離れた場所から眺めることにしました。
1回目の打ち上げは19:3o。
打ち上げをするランタンを持った人と、打ち上げを待つ人でいっぱいになります。
次回訪れる方のために注意点ですが、雪の中で時間を過ごすためとても寒いです。
僕は長靴で行きましたがそれでも足が冷えてつめたくなりました。
ヒールで来ている女性なんかもいましたがもってのほかです。
寒い上に滑って危ないので、長靴やスノーブーツで行きましょう。
さて、打ち上げの時間になるとMCの方が5、4、3…とカウントを始めます。
カウントが終わると同時に一斉に打ち上げられるスカイランタン。
打ち上げられるのは、1・2回目ともにそれぞれ約1,000個。多くのランタンが夜空へと飛んでいく様は、星のようにも見えて宇宙のようにも感じられる幻想的な光景です。
ディズニー映画「塔の上のラプンツェル」でランタンが舞い上がるシーンがあり話題になっていましたが、まさにこれは雪の中のラプンツェルの世界。
また、このつなん雪まつりでは、ラプンツェルの歌唱部分の吹き替えを担当した小此木まり(おこのぎまり)さんがランタン打ち上げと共に歌を歌うなどの演出もあり、その場にいる人を魅了していました。
実際にスカイランタンを打ち上げてみました
1回目の打ち上げが終わり、2回目の打ち上げは持っているランタンを僕らが打ち上げる番。
一辺が50cmくらいある、割合大きなものでした。
裏面には英語での記載。
ランタンを打ち上げる祭りとしては、海外ではタイの「コムローイ祭り」なんかが有名ですよね。
そのスカイランタンを国内で楽しめるなんて嬉しいこと。
袋から出した後は、四辺を持ってランタンの中に空気を入れます。
ここでちゃんと空気が入っていないとうまく飛びたたなくなるので念入りに。
空気が入ったのを見計らって、スタッフの方が火をつけてくれます。
火がついたらすぐに手を離すのではなく、ランタンの中が熱い空気で満たされるようにしばらくそのまま待ちます。
徐々にランタンが張っていくのがわかりますよ。
この時点で会場の電気も消されます。
一つ一つ火が灯されていくランタンは、打ち上げられる前でもとても綺麗。
いよいよ打ち上げ。
MCの方の打ち上げカウントダウンに合わせて手を離すと……。
夜空に向かって飛び立っていくスカイランタン。
徐々に高度が上がって小さくなっていく温かい灯りを、想いを込めて見送ります。
優しく温かみのある火を抱えた合計2,000個のランタンが夜空に舞っていく光景はなんとも美しく、数日経った今も目に焼き付いて離れません。
このスカイランタンは自然に戻る素材で作られているそうなのですが、祭りの翌日にスタッフの方が周辺を拾いに周るそうです。
関係者の努力によってこのような素敵な体験ができることを忘れてはいけないですね。
まとめ
祭りの締めくくりは花火。
夏に見る花火に慣れていたため、雪の中で見る花火もこれまた新鮮。最初から最後まで楽しめる祭りとなりました。
これまでに見たこともない光景が見れた、今後も忘れることのないであろう素敵な夜。
初めて訪れましたが、また来年も再訪したいと思える祭りでした。
次の開催はまた来年だと思いますが、素晴らしい体験ができる祭りに足を運んでみてはいかがでしょう。
YouTubeでスカイランタンの模様を公開しています。
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