皆さんは金縛り(かなしばり)になったことはありますか?
これまで飲み会とかでそんな話になったことがあった。
聞いていると、金縛りを経験したことが無い人が大半で、経験したことがある人でも多くても数回くらい。
その数回経験の人は注目の的となり質問攻めを受けていた。わー。
とても言えない。
僕はもう4桁は金縛りになってる。
金縛りってなんなの?夢なの?耳鳴りするの?霊の仕業なの?幽体離脱できるの?
僕にとっては金縛りは普通のことだ。
もう20年以上の付き合いになる。
最近は面倒だから嫌いだけど、若いころは当たり前のことだと思っていたし、うまいこと金縛りと付き合えていた。
金縛りには色々な曰く付きの話が出回っている。
結論から言うと、僕が経験した金縛りは、
- 夢では無い。が、夢との関係性は強い。
- 耳鳴りがするときもある。感覚には色々変化が起きる。
- 霊は見たこと無い。
- 幽体離脱できない。むしろのその逆で体に閉じ込められる感じ。
といったところで、霊や宇宙人の仕業だという話からはかけ離れたものだ。
生まれて初めての金縛り
記憶にある限りでは、初めて僕が金縛りを経験したのは小学校低学年の時だった。
夜、布団に入って眠りに落ちる寸前のところで、身体が動かないことに気づいた。
寝返りをうつことはおろか、指を動かすこともできなかった。
わかることは、考えることができるということだった。
目は開けられるのかわからなかったが、怖くてぎゅっと目を閉じて時間が過ぎるのを待った。
しばらくすると身体が動くようになり、僕は眠りについた。
これが僕と金縛りの出会いだった。
金縛り率ほぼ100%
それからも金縛りは時々僕の元にやってきた。
毎回怖くて、目を必死につぶって静かにしていた。
でも何か病気なんじゃないかと怖かったので、親には言わずに過ごしていた。
中学校に入りスポーツに打ち込むようになると、金縛りは毎晩僕のところにやってきた。
その頃になると金縛りにも慣れてきて、かからない方法やかかってから早く解く方法を模索した。
かからない方法はわからなかった。
どうやってもあいつはやってきた。
かかってから早く解く方法もわからなかった。
身体が動かないんだからどうしようもない。
金縛りは突然解ける。
無理に解こうとして力をいれていると、解けた時に大変なことになる。
何度となく壁や家具を殴ったり蹴ったりしてしまい、夜中に母親が駆け寄ってきた。
力の加減もできないもんだから、当然怪我もした。
だから、僕は金縛りと仲良くすることにした。
どうせ毎日会うなら仲良くしたほうが楽しい。
まずは目を開けて確認した。
身体が動かず声も出ないが目は開いた。
腹の上に正座したおばあさんの霊が…
いなかった。
暗い天井が見えるだけだった。
暇だった。
身体が動かないからやることがない。
使えるのは脳だけだった。
だからひたすら色々なことを考えるようになった。
金縛りの時間は、ゆっくりものを考える時間に次第になっていった。
金縛りの原因って結局なんだろう
仲良しになった金縛りは、頻度は減ったが今でも寝ようとする僕の元にやってくる。
こいつは何で僕のことが好きなのだろう。
金縛りになる原因としては、不規則な生活が影響しているとよく耳にする。
規則的だと断言はできないが、今はそれほど生活リズムが狂っているとも思えない。
大体、一番頻繁に金縛りになっていたのは中学生の時だ。
そこまでスポーツで疲れていて、夜更かしはあまりしていなかった。
だとしたら原因はなんだろう。
原因については言及できないが、特定の条件で起こりやすいということはこれまでの経験から言える。
身体が疲れているのに意識(脳)がはっきりしているときだ。
例えば、思いっきり何も考えず一日中運動したとする。
もう立てないくらいバテバテで、家に着いてすぐ布団に寝転ぶ。
すぐに眠たくなってくるのだが、脳が寝ようと指示を出す前にバテた身体が先に寝てしまう。
これが金縛りだ。
脳が寝る前に身体が寝てしまう。
意識があるのに、身体は脳からの指示を受け取れない。
僕なりの金縛りの条件は、
- 身体が疲れていること
- 意識(脳)がはっきりとしていること
となる。
意識(脳)がはっきりしていることについては、単純に脳が疲れていないときや、反対に考えすぎて脳が寝れないときが当てはまる。
脳は疲れているのに考えすぎて金縛りになった場合に、幻聴や幻視が伴うことが多い。
これは脳も寝ようとはしているため、意識が混濁して夢が意識に入り込んでいるのだと僕は思う。
こいつは厄介で、面白いときもあるが、大体怖いんだ。
まとめ
金縛りとはもう腐れ縁みたいになってしまった。
最近は付かず離れず、僕の元にやってきては静かに寄り添っていたり、怖い映像を見せていたずらしたり、好きなようにやって勝手にいなくなっていく。
これからも僕の元には訪れ続けるのだろう。
歳をとったらわからないが、いなくなったら少し寂しいかもしれない。
コメント