燈籠坂大師の切通しトンネル|光が幻想的な手掘りトンネル【千葉富津】

旅行記

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千葉県富津市へ。
釣りでよく訪れるエリアですが、今回は小旅行の話になります。

金谷にある人気の観光スポット「鋸山(のこぎりやま)」を訪れた後、以前から気になっていた場所に立ち寄ることにしたのでした。
それが「燈籠坂大師(とうろうざかだいし)の切通しトンネル」。

竹岡地区と萩生地区の往来を円滑にする目的で作られた切通しトンネル。
鋸山の石切技法を用いて手掘りで掘られたというトンネルは高さ約10メートル。燈籠坂大師への参道となっています。

夕方前に訪れたのですが、トンネルの向こうから注がれる陽の光が神々しく、まるで別世界に繋がるトンネルのよう。
光によって明暗を作り出す手掘り独特の壁面の模様も美しく、実に写真映えする場所です。

燈籠坂大師堂は、弘法大師が腰を休めたという話が残されている東禅寺の飛地境内地。
境内に入り本堂を参ると歴史を感じる佇まい。管理状況に若干の不安を感じるものの、切通しトンネル→燈籠坂大師はオススメできる参拝コースです。

鋸山観光の後は燈籠坂大師の切通しトンネルにお立ち寄りを

鋸山観光の後のこと。

日本寺大仏に百尺観音……初めて訪れた鋸山は各見所のスケールが大きく、いつも近くを通っていたのに今になるまで訪れなかったことを少し後悔したくらいでした。
満足度の高かった鋸山観光を終えた妻と僕が向かったのが「燈籠坂大師の切通しトンネル」。

弘法大師が腰を休めたという話が残されている東禅寺の飛地境内地である燈籠坂大師
その参道となる場所に、手掘りで掘られたという高さ約10メートルのトンネルがあるのです。

「燈籠坂大師の切通しトンネル」へのアクセス

燈籠坂大師の切通しトンネルがあるのは、千葉県富津市竹岡 萩生8−2。

国道127号(内房なぎさライン)沿いに入口があるのですが、若干わかりづらいので注意が必要です。

写真のように、燈籠坂大師参道の入口である鳥居があるのはトンネルのすぐ近く。
鋸山がある金谷から向かった場合は、トンネルを抜けてすぐ鳥居が現れるので注意が必要です。

鳥居の中まで車で入ることができます。
鳥居を入ってすぐ右手のところに車が停められるので、ここから歩いて行く形となります。

写真左上にトンネルがありますが、このトンネルを抜けたところに切通しトンネルはあります。

このトンネルもなかなかの雰囲気を醸し出しております。
昼間だっていうのに先が見えないくらい暗いのです。

「燈籠坂大師入口って書いてあるしこっちだよね?」と妻に確認し、トンネルの中へ。
ちょっと不安になるくらい暗い。

中に入ってみると灯りがありました。外から覗いた時ほど暗くないですね。
このトンネルもなかなかのものですねぇ。こちらも手掘りかしら。

燈籠坂大師の切通しトンネル|高さ約5メートルの手掘りトンネル

さて、最初のトンネルを抜けて右手に目を向けると「燈籠坂大師の切通しトンネル」があります。

高さ約10メートルということもあり、想像していたよりも迫力があります。
遠目から見た瞬間、夫婦揃って思わず「おぉっ」と声をあげてしまいました。お互い思い出していたのは、以前訪れた沖縄の聖地「斎場御嶽」。

近くにいけばスケールの大きさに圧倒されます。
鋸山の石切技法を用いて手掘りで掘られたということもあり、岩肌が剥き出しとなっており、光によって明暗を作り出す手掘り独特の壁面の模様も美しいトンネルです。

ちょうど夕暮れ前だったということもあり、トンネル内にオレンジがかった光が射し込んできていて実に幻想的。
実は、トンネル上部の四角く掘られたところが明治から大正にかけて、そこから下が昭和初期に切り下げ工事されたのだそうです。

こちらのトンネルは燈籠坂大師の参道。
トンネルの向こうから注がれる陽の光が神々しく、まるで別世界に繋がるトンネルのよう。

光に促されるままに歩いていくと、トンネルを抜けたところに燈籠坂大師があります。

弘法大師空海を本尊として祀る燈籠坂大師

切通しトンネルを抜けたところにある燈籠坂大師境内への入口。
トンネルは圧倒的なスケールで感動的だったのですが……。

トンネルを抜けたところに設置されている小屋はボロボロ。以前はツアー客など呼んで賑わっていたのでしょうか。
以前の新聞などが飾られていたのですが、「竹岡をメジャーに」という見出しを見てどうにも寂しい気持ちになります。

気を取り直して燈籠坂大師境内へ。
高台に本堂があるようで、それなりに段数のある階段を登っていきます。

潮風の影響もあるのか、鳥居も朱が落ちて年季の入った姿に。

歴史を感じる佇まいの本堂。弘法大師空海を本尊として祀っています。
燈籠坂大師堂は弘法大師が腰を休めたという話が残されている東禅寺の飛地境内地です。

本堂前からの景色はなかなかのもの。
山に遮られてほとんど見えませんが海も見えます。

本堂裏に岩を削って作られた階段があったので登ってみることに。

眼下に本堂が見える高台。
少し歩いてみましたが、別段何も無い山道でした。

燈籠坂大師の境内を出て先ほどの新聞の切り抜きをあらためて読んでみると、「崖の上は信仰の場」と書いてありました。
以前はこちらの山自体が信仰の場となっていたのでしょう。

ボロボロになってしまった小屋など、一時の人気が去ってしまったのが目に見えて分かってしまうのがどこか寂しさを感じさせますが、切通しトンネル→燈籠坂大師はオススメできる参拝コース。
一見の価値あり。ぜひ立ち寄ってみてください。

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